ひみつ基地
この夏、とても変わった人と結婚した。
彼は強烈なエネルギーとマイペースの持ち主で、人に気を使うということがまずない。
好きで結婚したはずなんだけど、彼とのベストな関わり方がいまだにさっぱりわからない。口論も多い。
しっくりこない関係の一方で、それでも挨拶や法事なんかの嫁業務はしっかり乗ってくる。私は気が弱い方で、いつもうんと緊張して全力を尽くすので、嫁としての評判は多分わるくないと思う。
しかしその一方で、気持ちはだんだん苦しくなっていて、そのへんの自分周りのことを後回しにしている感じがずっとしていた。
そんな日々に風を入れてくれたのが、今日一緒に飲みに行った同僚Rちゃん。
こんな会話のなかで。
私「別居の方が仲良くいられるのかな」
R「そういう人たち実際いるけど、楽しそうだよ。全然ありだよね」
私「もし別居とかりこんになってしまっても、不幸になったみたいに考えたくない。好きなミュージカルを見たりして、楽しく生きてたい」
R「それまで待たないで、今すぐ楽しいことやればいいんだよ。楽しそうにしてるharugoroを見たら、彼だって楽しいよ^^」
私「結婚して夫婦になったからには、こうしなきゃ!ああしなきゃ!って考えてしまう。なんか閉じ込められてるみたい」
R「閉じ込められてなんかないよー。子供もいないしなんでもできるよ^^」
私「学生時代に描いた油絵が今やひとつも残ってなくて、道具もどこかに行っちゃった。やってたことの痕跡が消えるって寂しい」
R「また描けばいいんだよ^^」
こうして書いてみるともっともなことばかりなんだけど、いろんな締めつけがすっと外れた。どうして、もう人生が終わったような、いろんなことに取り返しがつかないような気がしてたんだろう?
「奥さん」は、自分の人間活動(©宇多田ヒカル)のうちの5%くらいでいい。
家事でもなんでも、嫌なことはやめていい。
理想の夫婦関係は一旦置いて、私もマイペースで生きようと思った。
彼女も美術系の出身ということで、二人でなんとなく会社の美術部を発足してみた。手始めは一緒にかっぱ橋に行って、二人の大好きな食品サンプルを手作りすること。
どこが美術なんだか笑
苺のミルフィーユを食べながら、Rちゃんのおすすめのドラマの話や、憧れの鎌倉の話もした。
今日のこの、ワクワクした気分を覚えておきたくて、ブログに書くことにした。一気に視界がひらけたような、今日の有楽町の夜風の感じ。
「harugoroは、真面目でピュアだね」なんて言ってくれたRちゃん、ありがとう。
自分の良いところなんて長年忘れてたけど、これからはどんどん思い出していこう。好きなもののことも。
このブログは、そのための秘密基地みたいにするつもり。